2016年 企業経営理論 28問目

中小企業診断士試験問題より抜粋

中小企業診断士試験問題

 

 売り手とその顧客との関係性に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 航空会社やホテル、スーパーやドラッグストアなどにおけるCRM プログラム導入事例に触発された大規模飲料メーカーA社は、一般的に低コストでできる仕組みであるため、最終消費者を対象とした顧客関係管理システムを導入した。

イ 地域スーパーの経営者B 氏は、ロイヤルティ・カードを通じて収集した顧客の購買データを見て驚いた。既存顧客の下位 割は、特売商品ばかり購入しており、損失をもたらしているのだ。この種の顧客はとくに、ミルクスキマーと呼ばれる。

ウ ファストフードチェーンのC社は、ID-POSの導入にあたって、「リレーションシップ・マーケティングは、顧客との関係性を深め、継続・拡大する考え方だから、個々の顧客を特定するための有用なデータを集めていく必要がある」という発想を持っていた。

エ 訪問販売による小売業者D社は、ここ数年、既存顧客の高齢化とともに顧客数の減少に悩まされている。そこで、一般的に既存顧客の維持よりも費用がかからないことから、新規顧客の獲得にシフトしていく意思決定を行った。

【用語】 

◆ID-POS・・・

ID-POS | 時事用語事典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス

 

【選択肢】

ア・・・CRMプログラム導入が、一般的に低コストで 導入できる、という記述があるが、適切ではないと考えられる。また、A社は、メーカーなので、最終消費者向けのCRMシステムの導入はできないと考える。

 

イ・・・ミルクスキマーを調べても、情報がなかったが似たような用語でクリームスキミングという用語があった。

クリームスキミングとは - IT用語辞典

恐らくにたような意味合いだと想像されるが、この場合、新規参入社が、利益を得るという意味合いで使われているので、本文は、不適切。また、特定商品ばかり購入する顧客が、損失をもたらすという文章も適切ではないと考えられる。

 

ウ・・・適切。

 

エ・・・一般的には新規顧客の獲得の方が、既存顧客の維持よりも費用がかかると考えられるので、選択肢は不適切。