2017年 企業経営理論 7問目
中小企業診断士試験問題より抜粋
企業の競争戦略と持続的な競争優位に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 競争戦略の実行に不可欠な独自の経営資源を持ち、製品市場における規模の経済を実現できれば、代替製品の脅威は事業の収益性に影響を与えず競争優位の源泉となる。
イ 経路依存性のある経営資源は、模倣を遅らせることで市場における競争者の脅威から先発者を保護する。
ウ 顧客からの強い支持を受ける製品差別化は、競合他社との間の競争に勝ち抜く手段である以上に、他社との競争を可能な限り回避できる自社市場構築の手段となる。
エ 差別化した製品と標準的な製品の機能的な差が小さくなるほど、差別化した製品を選好する顧客の割合は低下するが、標準的な製品よりも高い価格を設定し、差別化した製品で高い収益性を確保しようとする場合、できるだけ多くの顧客を対象とすると戦略上の矛盾を生み出す。
オ スイッチング・コストの発生する状況では、買い手側は、現在使用する製品やサービスと他の代替的な製品・サービスと価格や機能が同じであったとしても、別のものとして見なす。
【用語】
◆競争優位・・・ある資源の供給が不足している状況で、その入手可能性をもつ企業は、強い交渉力やその資源を活用した競争優位を構築できる。(『速修テキスト〈3〉企業経営理論〈2018年版〉』より)
◆規模の経済・・・一定期間での生産量が大きいほど、製品の単位当たりのコストが低下する効果のこと(『速修テキスト〈3〉企業経営理論〈2018年版〉』より)
【選択肢】
ア・・・正しくない。意味合いとしては、独自の製品を、規模の経済で低コストで提供できる環境にあるということを意味していると思われるが、それが代替商品の影響を受けないことにはならない。
イ・・・正しい。
ウ・・・正しい。
エ・・・正しい。
オ・・・正しい。
【所感】
難しい問題だと感じた。まず、文章が頭に入ってこない。正しい答えについても、なぜ正しいのかについて、明確に説明ができないため、説明を省いている。