2017年 企業経営理論 8問目

中小企業診断士試験問題より抜粋

中小企業診断士試験問題

規模の経済は、モノづくりをする企業にとって重要である。規模の経済を説明する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 売り上げの増大をもたらすように複数の製品を組み合わせて生産するようにする。

イ 買い手にとって購入価値が高まれば販売数が増大するので、製品の普及度に注目してクリティカルマスを超えるようにマーケティング組織の規模を維持する。

ウ 現有製品の特性を分析し直し、製品の構成要素の機能や性能を向上させて、新たな経済価値を付与した製品の生産を行う。

エ 産出量の増大に伴って 単位当たりの製品を産出する平均費用を低下させるべく、一度に数多くのアウトプットを産出するようにする。

オ 累積生産量を増やして単位当たりのコストを下げるようにする。

 

【用語】

規模の経済・・・規模の経済・・・一定期間での生産量が大きいほど、製品の単位当たりのコストが低下する効果のこと(『速修テキスト〈3〉企業経営理論〈2018年版〉』より)

クリティカルマス・・・クリティカルマスとは - IT用語辞典 Weblio辞書

 →ある商品やサービスが,爆発的に普及するために最小限必要とされる市場普及率。限界的な普及率。

 

【選択肢】

ア・・・複数の製品を組み合わせるのは、どちらかと言うと、範囲の経済の説明である。

イ・・・規模の経済は、自社の生産量に着目したキーワードなので、市場普及率は、関係がない。

ウ・・・規模の経済と、経済付加価値には関係がない。

エ・・・正しい。

オ・・・累積生産量ではなく、一定期間の生産量なので、間違い。

 

【所感】

エとオで回答を迷った。規模の経済の定義が、「一定期間での生産量」であることを、頭に入れておく必要がある。