2017年 運営管理 17問目
中小企業診断士試験問題より抜粋
シューハート管理図に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 解析用管理図は、過去の生産実績から得られた標準値を利用して、工程を管理状態に保持する際に利用される。
イ 管理用管理図は、既に集められた観測値によって、工程が統計的管理状態にあるかどうかを評価する際に利用される。
ウ 群の大きさが一定の状況下で、サンプルに生起した不適合数を用いて工程を評価する場合には、c 管理図を利用する。
エ 工程能力指数は、規定された公差を工程能力で除した値として求められ、その値が小さい程、工程能力が高いことを示している。
【用語】
◆ECRSの原則・・・改善の4原則のことで、工程、作業、動作を対象とした分析に対する改善の指針。排除(Eliminate)、結合(Conbine)、交換(Rearrangement)、簡素化(Simplify)の順番で検討するのが一般的(『スピードテキスト3 運営管理〈2018年版〉』より)
◆連合作業分析・・・人と機械、2人以上の人が協働して作業を行うとき、その共同作業の効率を高めるための分析手法 JIS Z 8141-5213
◆流動数分析・・・前工程からの仕掛品の累積受入数量と次工程への累積払出数量を日時で比較し、その差から仕掛品の在庫量や過小過多、停滞時間などを把握するもの (『スピードテキスト3 運営管理〈2018年版〉』より)
【選択肢】
ア・・・解析用管理図は、標準値の与えられていない管理図。よって不適切。
イ・・・「既に集められた観測値によって」の記述が、不適切と思われる。
ウ・・・c 管理図の定義として、適切。
エ・・・工程能力指数は、大きい数字ほど望ましい能力を持っていることを表すように定義されている。よって、選択肢の記述は不適切。
【所感】
解析用管理図、管理用管理図、工程能力指数などは馴染みのない用語で、正しい回答を見つけるのが、難しいと思われる。